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バリアフリーリフォーム

加速する生活者と住まいの高齢化

加速する生活者と住まいの高齢化  高齢化率(65歳以上の人口が総人口に占める割合)が総人口の2割を超え、遂に「超高齢化社会」を迎えた日本。社会保障の問題だけでなく、生活者自身と住まい、両方の高齢化が深刻な問題となってきています。現在の住まいに関する評価を聞いた住宅需要実態調査(平成15年度)によると、住宅に対する最も不満に感じている事項として6割強の人が「高齢者等への配慮」をあげているなど、住まいの高齢化対応は大きな問題であることが分かります。しかしその一方で、リフォームを検討している人にリフォームの動機について質問したところ、「間取りや水周りの使い勝手」、「構造・内装・設備等の老朽や劣化」に続き、「高齢者が暮らしやすい」が挙げられるなど、不満に感じている割合の高さに対して高齢化に対応するためのリフォーム優先順位は低く、逼迫した問題として捉えていない生活者がまだまだ多いことが伺えます。(住宅リフォーム潜在需要者の意識と行動に関する第4回調査報告より)
 しかし、高齢化に比例し年々増加傾向にある要介護者の数、また高齢者の家庭内事故の問題などから見ると、高齢化に対応した住まいへのリフォーム、いわゆるバリアフリー化の推進は欠くことのできない重要な課題となりつつあります。今回は超高齢化社会における「バリアフリーリフォーム」の現状をご紹介します。


進まない住宅ストックの
バリアフリー化

 2025年には高齢化率が3割を超えると推計されるなど高齢化が進むなかで、それに対応した住まいのバリアフリー化が叫ばれるようになってきました。
 「バリアフリー」とは高齢者を含む社会生活弱者が社会生活上、支障となる物理的な障害や精神的な障壁を取り除くことを意味しますが、近年、特に住まいの分野においては、家族を含む、そこに住む人全てにやさしい住まいづくりを意味するようになってきました。しかし、住宅のバリアフリー化という考えが重視され、取り入られるようになったのはまだ最近のこと。日本の住宅ストックの多くを占める日本の昔ながらの家屋は段差や廊下・水回りの狭さなど、身体機能が落ちてきた高齢者には暮らしづらい構造になっているため、高齢者においては転倒などの家庭内での事故発生率が高く、その危険性が大きな問題になっています。
そんな日本の住宅事情にあって、バリアフリー化はどの程度進んでいるでしょうか。
 前出の住宅需要実態調査によると、「手すりの設置(2ヶ所以上)」、「段差のない室内」、「廊下等が車椅子で通行可能」という3つのバリアフリー化対策の全てに対応している住宅はわずか3.4%、3つのいずれにも対応していない住宅は7割を超えることが分かっています。加えて建築時期別にみると、平成11年以降の新築住宅のバリアフリー化率が16.3%となっているのに対し、平成2年以前に建築されたものについてはわずか0.9%と、特に中古住宅のバリアフリー化が進んでいないことが分かります。


バリアフリーリフォーム推進へ
税制を創設

 65歳以上の高齢者のいる世帯、また65歳以上の夫婦のみの世帯持家率がいずれも8割と高い中、これらの高齢者が「虚弱化した際に望む居住形態」として、「現在の住宅にそのまま住み続けたい」、「現在の住宅を改造し住み易くする」など、今の住まいに住み続けたいと望んでいる人は6割を超えており、住宅のバリアフリー化の推進が急務と言えます。(表1)
 しかし、日本でバリアフリー化が進まない要因の一つには、リフォーム資金の問題があるものと見られています。国は2015年度までに民間住宅のバリアフリー化を全ストック住宅の2割まで引き上げることを目標としており、様々な対策を行っています。住宅のバリアフリー改修促進税制を創設し、所得税額の特別控除策として、平成20年12月末までの間にバリアフリー改修工事を含む増改築等工事を行った場合、現行の住宅リフォーム・ローン減税制度と、新設される税制のどちらかを選択することができるようにした(リパラーレエスプレッソVOL.4 住宅ローン減税に関するコラム参照)ほか、平成22年3月末までの間に、バリアフリー改修工事を行った場合、翌年度分の固定資産税額の3分の1を減額する措置が取られるようになりました。
 急速化する超高齢化社会にあって住まいについても国の取り組みが本格化する中、今後バリアフリーリフォーム市場も成長が見込まれます。しかし、(表2)に見られるように要望もさまざまで、オーダーメイド要素の強いバリアフリーリフォームは目的や場所、資金計画など要望を細かにヒアリングしてプランニングするなど、きめ細かな対応が不可欠となることに注意が必要です。




「バリアフリーリホームの
ポイント」

  • 段差の解消…居室やトイレ、洗面所、玄関、廊下などの床段差の解消
  • 階段…階段幅が広く、緩やかな勾配。滑りにくい建材を使用
  • 手すり…移動を助ける手すりの設置
  • 通行幅の確保…出入口や廊下に850mm幅を確保することで車椅子での通行も対応可能
  • 部屋の配置…高齢者などの寝室の近くにトイレを配置
  • コンセントの設置…冬季等のヒートショックを防ぐために設置する暖房機器に対応
  • フットライト…転倒を防ぐために足元にフットライトを設置

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